先端設備等導入計画による償却資産税(固定資産税)の引き下げ率(過去から現在までの推移)

先端設備等導入計画による固定資産税軽減率の推移のアイキャッチ画像2

高価な償却資産(機械装置等)を導入するお客様には「先端設備等導入計画の承認を受けると償却資産税の減免が受けられますよ!」という話をするのですが、割と年度で軽減率が変わるので「今年の軽減率は何割だっけ?」と調べることが多いです。

いちいち調べるのは面倒です。この際なので、現行制度に加えて過去からの軽減率の推移や条件をまとめておきたいと思います。

目次

先端設備等導入計画の固定資産税特例の軽減率の推移

設備の取得時期賃上げなしの場合の軽減率と期間賃上げありの場合の軽減率と期間
2018/6/6~2021/3/3150~100%減が3年間―
2021/4/1~2023/3/3150~100%減が3年間―
2023/4/1~2024/3/3150%減が3年間約66.7%減が5年間
条件:給与1.5%以上増加
2024/4/1~2025/3/3150%減が3年間約66.7%減が4年間
条件:給与1.5%以上増加
2025/4/1~2027/3/31【現行】特例なし①50%減が3年間
条件:給与1.5%以上増加
②75%減が5年間
条件:給与3%以上増加

上表の軽減率ですが、考え方として正しいのは課税標準を1/2や1/3にするという考え方が正しいのですが、分かりやすくするために固定資産税が50%減、66.7%減という表現をしています。

2018年度の制度創設時は、生産性向上特別措置法に基づき、課税標準を最初の3年間「ゼロ以上1/2以下」の範囲で市町村条例により設定する仕組みでした。ただ、国の制度上は「0~1/2」ですが、実務上は固定資産税ゼロ=100%軽減としていた自治体が圧倒的に多かった記憶があります。(参考:第1章 経営力強化・生産性向上に向けた取組 | 中小企業庁)

そして、コロナ対応で当初2021年3月末までだった期限が2年間延長され、2023年3月31日までのびました。このとき事業用家屋や構築物も対象に追加されたが、軽減の仕組み自体は引き続き課税標準0~1/2の軽減、期間は3年間。(参考:令和2年度版中小企業税制のP8,9 | 中小企業庁)

2023年から賃上げが優遇され始めます。(参考:2024年版「小規模企業白書」 第2章 成長分野等への挑戦に向けた投資の促進 | 中小企業庁)

そして、2025年からは賃上げ無しでは軽減税率の特例は受けられなくなります(参考:先端設備等導入計画策定の手引き(令和7年度税制改正後)令和7年4月版 | 中小企業庁)。税制からも政府・行政が賃上げに躍起になっていることが分かりますね。また、賃上げ率の度合いによって受けられる軽減率が変わるのもポイントです。

【具体的計算例】5,000万円の機械装置を取得した場合、どれくらい固定資産税(償却資産税)の節約になるか?

以下、先端設備等導入計画を適用したらどの程度固定資産税(償却資産税)が節約できるのか? 

現行制度を適用するとした場合のシミュレーションをしてみたいと思います。前提条件は以下の通り。

◯取得資産:5,000万円の機械装置
◯軽減率:5年間の75%減(課税標準が1/4になる)
◯賃上げ:3%以上の増加を約束

課税年度評価額の目安通常の固定資産税課税標準1/4の場合軽減額
1年目約4,485万円約62.8万円約15.7万円約47.1万円
2年目約3,561万円約49.9万円約12.5万円約37.4万円
3年目約2,828万円約39.6万円約9.9万円約29.7万円
4年目約2,245万円約31.4万円約7.9万円約23.6万円
5年目約1,783万円約25.0万円約6.2万円約18.7万円
5年間合計―約208.6万円約52.2万円約156.5万円

上記のように、例えば5,000万円の機械装置を取得した場合、3%以上の賃上げ要件を満たして課税標準が5年間1/4になれば、固定資産税は5年間で約156万円軽減されます。

156万円はかなりでかいですよね。取得する固定資産の金額によっても軽減税額は変わりますが、先端設備等導入計画の申請検討は必ず行うようにしましょう!

なお、申請は固定資産が存する自治体に申請することになります。地方自治体によって申請様式が異なることがありますので、必ず「◯◯市 先端設備等導入計画」などで検索&チェックしてから申請するようにして下さい。

当事務所でも申請支援しておりますので、自分で申請するのが面倒だ!という方は是非お問い合わせ下さい。金額等の詳細は下記リンクから確認できます!

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